大切なマイホームに長く住み続けるためには、タイミングよくリフォームを行うことが大切です。特に水回りは、老朽化が進みやすく故障が起こると家全体の大規模な修繕が必要になってくるケースも。そのような事態を防ぐために水回りのリフォームをする目安として、耐用年数というものがあります。今回は、水回りの耐用年数に関してご説明していきます。
水回りのリフォームはタイミングが重要
水回りは、きちんとメンテナンスしながら使えばそのぶん長持ちします。それでも耐用年数を超えて使い続けることは、急な故障などを招くおそれがあるのでおすすめできません。水回りは目に見えている部分だけでなく、排水管など目に見えない部分も古くなっているからです。つまり、水回りの製品がまだ使えそうであっても、耐用年数に合わせてタイミングよくリフォームすることが大切なのです。
水回りの耐用年数を把握し、それを超える前にリフォームすれば故障などのトラブルを避けることもでき、結果的にコストを抑えることができます。キッチン・お風呂・トイレ・洗面化粧台、それぞれの耐用年数を把握しておきましょう。また、今使っている水回りが何年目でいつ耐用年数が切れるのか事前に押さえておくことで、リフォームの計画が立てやすくなります。
水回りの耐用年数とは
住宅設備は多くの場合10~20年を目安に大規模なリフォームが行われます。一般的な戸建て住居の外壁や屋根、内装に関してはこのタイミングでのリフォームが多く、マンションでも修繕積立費によるリフォームが実施されます。実際には20年も持たせるのは難しく、耐用年数が長くなればなるほど使用する塗料や材料の質も上がり高額になるため、10年前後でリフォームするケースも多いです。
水回りに関しても、10~20年が耐用年数とされており、これ以上延びることは考えにくいです。もちろん長持ちするような材質を使用したり汚れが付着しにくい構造へと製品自体のクオリティは年々上がってはいますが、配管部分やガス、パッキンなど老朽化が防げない部分があります。耐用年数を超えてそのまま使い続けると故障のリスクが上がってしまいます。
キッチンの耐用年数
キッチンの場合15~20年が耐用年数とされています。ただし、これはキッチン自体の基本の耐用年数でコンロや水栓、食器洗い機などに関しては10年をめどにメンテナンスを行い、必要に応じて修理・交換することが推奨されています。こまめに掃除をしてきれいに使い続けていれば、15年・20年経ってもトラブルなく使えるケースも多いですが、やはり老朽化は避けられませんので熱効率が下がったり水漏れを起こしたりする可能性をはらむことは頭に置き、耐用年数を超える前に早めにキッチンのリフォームを行う方が安心です。
基本的な耐用年数に幅はないとお伝えしましたが、キッチンは使い方によって傷みの進み具合にも幅が出ます。油汚れが付着したままであったり、排水口が詰まりやすい状態になっていたりすることで、早い段階で使いづらいキッチンになってしまいますので、耐用年数まで持たせるためにもキレイな状態を保つようにしましょう。
お風呂の耐用年数
お風呂の耐用年数も15年前後ですが、こちらも使い方次第で10年ほどで状態が悪くなってしまうケースもあれば、20年近くトラブルなく使えるケースもあります。ユニットバスの場合、コーキングが劣化すると致命的ですので、お風呂の耐用年数を過ぎていなくてもコーキングを修繕することは考えておくといいでしょう。タイミングよく修繕することで長持ちさせることができます。
お風呂の場合、掃除と換気が耐用年数を縮めるか延ばすかに大きく影響します。汚れやカビが付着し取れなくなってしまったお風呂は、耐用年数が先でも快適に使うことはできませんよね。清潔で快適なお風呂を保つためには、汚れやカビを放置せず、またつきにくい状態にしておくことが大切です。そのために換気が重要ですので、長く使うためにも毎日掃除・換気を心がけましょう。
トイレの耐用年数
トイレの耐用年数は10~15年と言われます。便器自体は陶器製のものは20~30年を超えても劣化しないと言われることもありますが、他の部分の劣化は避けられませんし耐用年数を過ぎるとさすがに汚れの付着も気になるようになってきます。また、水漏れのリスクもありますので耐用年数を超えての使用はやはりおすすめできません。
また、トイレ室内の壁や床、天井も経年劣化していきますので15~20年に一度は全面的なトイレリフォームが望ましいです。ちなみにパイプやタンク内部品は10年も経つと劣化してしまいますので、トイレの耐用年数に関わらず5~6年ほどで交換する必要があります。トイレも掃除や換気を日頃から行い、清潔に保つことで耐用年数いっぱいまで使い続けることが可能です。
洗面化粧台の耐用年数
洗面化粧台は一般的には20年前後が耐用年数とされています。以前は洗面ボウルが劣化しやすく20年も経つ前にひび割れたり色素沈着してしまうケースもありましたが、最近製造されている洗面化粧台は陶器や人工大理石をはじめ耐久性の高い材質を使用したものも多く、長持ちさせられるようになりました。他の水回りに比べ排水自体に汚れが少なく付着しにくいということも耐用年数が長めな理由と考えられます。そのため、洗面化粧台で泥汚れの洗濯物を頻繁に洗う場合などはこまめな掃除をすることも大切です。
また、水栓によっては経年劣化により水漏れがしやすくなるリスクもありますので、10~15年ほど経ったらメンテナンス・修理も考えましょう。他の水回りと同様、汚れを付きっぱなしにしないことや換気を良くしカビの発生を防ぐことも、長持ちさせるために重要なポイントです。
給湯器も忘れずに
水回りの耐用年数を考える時に、意外と見落としてしまいがちなのが給湯器です。水回りの製品はまだ使えても、給湯器が故障してしまってお風呂の水が溢れたりお湯が温まらなかったりといったトラブルが起こることもあります。給湯器の寿命は10年前後ですので、他の部品と同様に定期的にメンテナンスを行うことをおすすめします。
給湯器を交換する場合は、水回りを同時にリフォームすることで安く済ませられる場合があります。例えば給湯器を15年以上使い続けている場合は、水回り自体の耐用年数も過ぎている可能性がありますので、同時リフォームが効率的でおすすめです。必ずしもセットで行う必要はありませんが、耐用年数をチェックしてタイミングが合えば同時に行うことも考えておくといいでしょう。
耐用年数に合わせて同時リフォームを
給湯器以外にも、例えばお風呂と洗面化粧台の同時リフォームや、水回り4点パックリフォームなどを選択することも可能です。耐用年数や水回りの劣化具合を見て、タイミングが合えば同時に複数の水回りをリフォームしてしまうのが効率的でお得です。
例えば併設した部分を同時リフォームすると、壁や床の張替えなども伴う場合、無駄がありません。いずれすぐにリフォームが必要になるなら、この際同時に行うというのも賢い方法ですし、今後の耐用年数もスタートが同時になるため混乱しにくいです。プランに関してはリフォーム会社にぜひ相談してみて下さい。
まとめ
水回りの耐用年数は、あくまで目安です。耐用年数を超えての使用はもちろんおすすめできませんが、使い方次第で寿命も左右されますので、こまめにメンテナンスしながらできるだけ長く使えるようにしましょう。水回りをタイミングよくリフォームすることで、家全体の状態を良い状態に保つことができますよ。