キッチンをリフォームする際に、機能性やデザインをチェックする大切さとともに、意外と重要なのが色選びです。システムキッチンの色のバリエーションは非常に豊富なため、選び方によってキッチンの雰囲気は幾通りにも変化させられます。今回は、色選びにスポットを当て、キッチンの選び方のポイントをご説明していきます。これからリフォームする予定のある方はぜひ参考にして下さい。
キッチンの色選びが重要な理由
キッチンの色選びは、好みや部屋との調和を考えていれば間違いないと思っている人が多いのではないでしょうか。確かに、それらも重要なポイントです。でも、それだけでは不十分なのです。キッチンの色選びには空間をどう見せるか、またキッチンそのものの使い勝手にも影響力があるということを押さえておきましょう。
というのも、キッチンは意外と目立つものです。リフォームによって以前のキッチンとまったく違う色を選んだ場合、かなり空間の雰囲気が変わります。良くも悪くも、キッチン一つで家全体が違って見えるといっても過言ではありません。さらに、キッチンは毎日調理や洗い物をする場所ですのでどうしても汚れます。色によってはその汚れが目立つ場合もあるので注意が必要です。
失敗しやすいケース
よくある失敗例といえば、好みの色というだけであまり何も考えずにキッチンの色選びをしてしまったというケース。特に奇抜な色、個性的な色を選んだがためにキッチンだけが浮いてしまう・数日で飽きてしまって後悔という事例も少なくありません。部屋に馴染みやすく飽きの来ない色を選ぶということは、失敗しないための基本といえるでしょう。
汚れが目立つ色に関しては、日々の簡単なお手入れを心がければそれほど気にする必要はありませんが、多忙であまりお手入れができない人やキッチンを汚しやすい人は避けた方が無難です。色ごとの持つデメリットや注意点は後ほど詳しくご紹介しますが、事前に知っておくことで失敗を防ぐことができます。把握しておくといざキッチンの色選びの段階をむかえた際に便利です。
キッチンの人気色とは
キッチンには多くの人に選ばれる人気色があります。まずは、白。シンプルで清潔感があり、どんな部屋にも馴染む色ですね。さらに部屋を明るく広く見せてくれる効果がありますので、キッチンは白と決めている人も少なくありません。家具や家電とも調和しやすく、飽きない色の代表でもあります。
また、木目調のキッチンも人気があります。キッチンを家具のようにインテリアに馴染ませたいという人や、ナチュラルテイストが好きな人に支持されています。温かく柔らかい雰囲気が魅力で、最新のシステムキッチンでも多く採用されています。キッチンを含め、家全体を明るくナチュラルな落ち着く空間にしたいと考えている人が多いことが想像できますね。
色選びのポイント
キッチンの色選びの際には、その色が持つ特徴を把握することが大切です。特に、リフォームでそれまで使っていたキッチンと異なる色を選ぶ場合、雰囲気がガラッと変わります。そのため、雰囲気を効果的に変えたい場合は、思い切ってまったく違う色を選ぶのも一つの方法です。
色選びのポイントとしては、キッチン付近の家具や家電と調和するかという点や、どんな雰囲気にしたいか希望を整理しておくことなどが挙げられます。壁や床の色と合わせることも大切ではありますが、リフォームの際に張替えが必要な場合は壁や床の色を変えることも可能ですので、あまり気にしなくてもいいでしょう。単純に色だけでなく光沢の有無なども選べる場合がありますので、好みの雰囲気をイメージしてみて下さい。
色のイメージに着目
色にはそれぞれ特徴があります。白やパステルカラーには柔らかさ・明るさといったイメージや空間を明るく広く見せる効果があり、黒や紺など濃色には落ち着いたイメージ、引き締まって見える効果があります。赤やオレンジなどの暖色にはあたたかいイメージ、青や水色などの寒色には涼しげなイメージがあります。木目調にはナチュラルで素朴なイメージというように、色が違うだけでキッチンのイメージもかなり変わってきます。
キッチンを理想の雰囲気にしたいなら、色の持つイメージを重視して選ぶといいでしょう。クールでスタイリッシュな雰囲気にしたいなら濃色を選ぶ、優しく落ち着いた雰囲気にしたいなら木目調を選ぶなど、理想のテイストに合わせて選びましょう。シンク・コンロ下部分と吊り下げ棚部分の色を変えられるタイプのキッチンを選べばツートンカラーを楽しむことも可能です。
色ごとに異なる注意点
色にはイメージだけでなく、気を付けたいこともあります。白は汚れが目立ちやすいとお伝えしましたが、意外と濃色も油汚れが目立ちやすかったりします。ホコリも白よりは濃色の方が目立つものです。また、赤やオレンジなどの濃い暖色系は、前に出て見える効果がありますので、キッチンの色に選ぶと圧迫感を出してしまう可能性があります。キッチンをコンパクトにまとめて空間を広く見せたい場合は、避けた方が無難です。
他にもツヤのあるタイプは指紋の付着が目立ちます。光の当たり具合によって色の見え方が違ったりもします。光が当たりにくいキッチンの色選びは、濃色を選ぶことでさらに暗い雰囲気にしてしまうため注意が必要です。昼間と夜とでは、色の見え方も変わってきますので、自然の光と照明との両方で見た色から選ぶようにするとより安心ですね。
色のシミュレーションサイトを活用
システムキッチンを販売している各メーカーでは、色選びの際にキッチン全体がどう見えるかがわかるよう色のシミュレーションサイトを用意しています。カタログのページだけでは部分的にしかわからないことがほとんどですが、シミュレーションサイトを活用することで、キッチンの全貌が色ごとにわかります。
気になる色があったら、ぜひサイト上でチェックしてみましょう。色だけを見たときと、キッチン全体で見た時ではイメージが変わってくるかもしれません。同じキッチンでも色によって雰囲気が異なりますし、またメーカーによっても同じ色名でも微妙に違った色になっていることはよくあります。
ショールームでチェック
さらに、実物をチェックすることも大切です。もちろんシミュレーションサイトも役立ちますが、やはり実物を見ないと質感まではわからないものです。先ほどもご説明したように、光の当たり具合によっても色の見え方は変わってきますので、ショールームで実際に好みの色のキッチンを見せてもらうことでイメージ通りのものを選べるようにしましょう。
思っていたより明るかった・暗かった、雰囲気が思っていたのと違ったということもよくあります。同じような木目調のキッチンでも、明るい色や落ち着いた色など、少しの色合いの違いによって雰囲気は変わります。リフォームの後で気づいても間に合いませんので、イメージ違いを引き起こさないためにも、事前に必ずチェックして下さいね。
まとめ
キッチンの色選びのポイントをお伝えしてきました。好きな色、部屋と合う色というだけでなく色の持つ効果やデメリットも踏まえて選ぶことが大切です。リフォームによってキッチンの雰囲気を変えたいなら、色選びは妥協できませんね。希望の色の候補がまとまってきたら、ぜひシミュレーションサイトやショールームで確かめてみましょう。