屋根塗装を検討するときに重要となる要素の一つが屋根塗装に使う塗料です。この塗料によって屋根の機能はもちろん耐久性や美観なども変わってくることすらあります。しかし何の知識もないと屋根の塗装に使う塗料は何を使って良いのかわからないことも多いですし、屋根の塗装に使う塗料に色以外の種類があるということを知っている人は意外と少ないです。そこで今回屋根の塗装に用いる塗料を紹介し、注意して欲しい事例についてもお話しします。
種類って何があるの?屋根塗装の塗料
屋根の塗装に利用する塗料は色以外に元となる素材によって様々な種類があります。大まかに分類するだけも4種類、専門業者が分類すればそれこそ数えきれない位屋根に用いる塗装は塗料の特徴によって分類できるのです。
そんな無数の種類に分類できる屋根塗装用の塗料ですが、専門業者でない我々が注目する必要があるのは耐用年数やコストです。そして強いて言えば屋根塗装用の塗料が生み出す各塗料の風合いです。わずかな風合いの違いの場合もありますが、意識してみると屋根の塗料の違いや塗装後の仕上がりが違います。そう言った意味で屋根の塗装は塗料によって美観などの印象も変わるということを少しだけ頭の隅に入れていただけると良いのではないでしょうか。次の項目では主に屋根塗装用の塗料として用いられる塗料の代表的な種類ごとに分類し、解説していきます。
屋根塗装の塗料の種類のシリコン系とは?
まず最初に屋根装用の塗料として紹介したいのはシリコン系の塗料です。なぜ最初の塗料として紹介したのかというと、現在屋根塗装を行う際の主流となっている塗料だからです。
屋根塗装を行うコストも平均的で依頼しやすい価格帯であることと塗料としても比較的安定した性質を持っているため、耐用年数も10~15年とそこそこ長いということ、多くの実績があるため塗装業者も扱いやすい屋根塗料ということから広く屋根塗装用の塗料として用いられています。更に最近のトレンドとしてそのシリコン系塗料に遮熱効果をプラスした屋根塗装用の塗料が特に利用されています。また屋根塗装業者自身が自分の自宅の屋根に使用したい塗料として挙げられるほど利用者からも業者からも人気がある塗料です。
屋根塗装のフッ素系塗料とは?
屋根塗装用の塗料として現在主流となっているシリコン系の塗料に次ぐ人気を誇っているのがこの屋根塗装用フッ素系塗料です。蛍石(フッ化カルシウム)を使用した美しい石を原料とした屋根塗装用の塗料で、その特徴は機能性の高さになります。屋根の防汚性、耐候性、全体的な耐久性を塗装することによって大きく向上させてくれる性質は高く評価され、屋根塗装用の塗料のみならず、現在音楽ホールや大型建築、橋など耐久性を求められる建造物の塗装の主流となっている塗料です。
そんな優れた性能を持つフッ素系塗料ですが、価格ややシリコンより高いという弱点を持っており、どうしてもコスト面で不利となることが多いため二番手に甘んじているという事実があります。しかし、耐用年数15~20年とシリコン系の塗料よりも長い年数を誇っており、全体的に見ればそこまでコスト面で不利ではありません。そういった意味で、今後コストが改善されればいつ屋根塗装用の塗料の主流になってもおかしくない魅力を持っているのが、このフッ素系塗料です。
他にもあります!屋根塗装の塗料
屋根用の塗料は最初にお話ししたシリコン系の塗料、そして前の項目で紹介したフッ素系塗料が現在主流となっていますが、実際は屋根用塗料として用いられる塗料は沢山の種類が存在しています。ここでは、それ以外の屋根塗装用塗料として比較的用いられている塗料を2つ選び紹介していきます。
まずアクリル系塗料ですが、これはポスターカラーなどの絵具をイメージしてもらえばいいかもしれません。扱いやすくシリコンが主流になる前は主流だったのですが、耐用年数が非常に短くやや難があったので、現在はほとんど使用されていない屋根塗装用塗料です。次に紹介したいのは無機系塗料です。これは石やレンガ、ガラスなど炭素を含まない物質を使用した塗料で屋根塗装用塗料としては最強の耐用年数を誇ります。理論的にはほぼ永久の耐久性を持つのですが、単独での塗料の製造は困難なので他の物質と混ぜて使用します。そのため他の物質の劣化をもって耐用年数となりまずが、それでも塗装後およそ20~25年以上と言われています。ただ、コストが非常にかかるためあまり一般的に用いられていないことが多い塗装です。
疑うべき屋根塗装の塗料種類とは?
無機のセラミックを100%使用していますという内容の屋根塗装の塗料の案内です。これは極端な例ですが、大変持ちの良いセラミックの屋根塗装用塗料を使用していますというものはよくあるのセールストークです。まず現在の技術でセラミック100%はありえませんので、こういったものは疑うべきです。またセラミックを使用していてもベースとなる塗装用の塗料が耐久性の弱いものだと耐用年数はかなり短くなります。こういった売り文句に対しての対応で簡単にできるものは、セラミックの塗料のベースはどんな塗料を使用しているか聞くことです。その質問を行えば悪徳な業者であれば正直に言うことができないので手を引く可能性があります。また平然とアクリル系の塗料をベースにしていると言ったら断ることをおすすめします。
このように塗料の種類を知らないと、高い金額でわずかにセラミックの入った耐久性の低いアクリル系の塗料を屋根に塗装されてしまうという悪質なケースも考えられます。そういった悪質なケースを避けるほかにも、各屋根塗料の大まかな耐久性とコストの関係を知ったうえで見積もりが分かるようになれば屋根塗装のリフォームの成功が期待できます。
まとめ
屋根塗装の塗料はバランスの高いシリコン系、少し高級で耐久力のあるフッ素系、コストは高いものの長期間の耐用年数が期待できる無機系塗料、そしてかつて屋根塗装の主流であったアクリル系塗料があります。これ以外にもたくさんの種類がありますが、このような主に用いられる塗料の特徴を知っているだけでも屋根塗装をより良いものにすることができます。屋根塗装の塗料を知らず損をしたり、あるいは屋根塗装で騙されないようにするという自衛の意味でもこのような塗料の特徴はしっかり知っておくことも大切です。