10~15年に一度程度、定期的に必要な水回りのリフォーム。洗面台もその一つですが、いざリフォームするとなると何からはじめればいいのかわからないという人も多いのではないでしょうか。そこで今回は洗面台のリフォームを検討する前に押さえておきたい基本的な情報をお伝えします。有名メーカーのおすすめ洗面台もご紹介しますのであわせてチェックしてみて下さい。
洗面台の種類とは
洗面台とは、手洗いや洗面、歯磨きなどをするための水栓金具と洗面ボウルを組み合わせた設備です。種類としては、洗面ボウルの素材や設置の仕方により分類されることが多いですが、明確な区分はありません。水を出すことができ、それを受けて流すことができるというシンプルな機能のみが共通しており、洗面ボウルの素材や形、設置の仕方などデザインは好みに応じて選ぶことになります。
洗面台というと浴室に隣接した脱衣所など、決まった場所に設置するイメージを持たれがちですが、サイズも大小様々であるため、給排水管さえクリアできれば基本的にどこにでも設置はできます。ちなみに、鏡や収納などの機能が追加されたタイプのものは、洗面台ではなく「洗面化粧台」と呼ばれ区別されています。洗面台と洗面化粧台の違いについて、もう少し詳しく見ていきましょう。
洗面台と洗面化粧台の違い
洗面台が水栓金具と洗面ボウルのみで成り立つ設備であるのに対し、洗面化粧台はその名の通り化粧ができるような機能が備わった設備となります。具体的には、鏡があることやメイク道具を収納できるスペース、ドライヤーなどをつなげるコンセントがある点が、洗面台との違いです。洗面化粧台のことも洗面台と呼ぶ人がほとんどではありますが、実は別のものだということですね。リフォームの際には、使用目的に合わせて洗面台にするか洗面化粧台にするか、選ぶといいでしょう。
洗面台が比較的シンプルな造りであるのに対し、洗面化粧台はサイズも機能もバリエーションが非常に豊富です。収納力に優れたキャビネットが付属している大きなものから、マンションやアパートでも無理なく設置できるコンパクトなものまでありますので、最近では洗面台よりも洗面化粧台が選ばれることがほとんどになってきています
洗面台リフォームの相場
洗面台のリフォームで気になるのが費用面ではないでしょうか。お風呂やキッチンのリフォームでは数十万円~百万円を超えるケースも少なくありませんが、洗面台に関してはよほど機能性の高いもの・大きなものを選ばない限り、10~20万円ほどでおさまるでしょう。収納もなく、まさに洗面ボウルと水栓のみのシンプルなものを選んだ場合は数万円でリフォームできる場合もあります。
元々の場所で洗面台を交換するだけのリフォームの場合は、工事内容も変わりませんので、本体価格によって左右されると考えていいでしょう。ちなみに工期も1日もかからずリフォームできる場合がほとんどです。気を付けたいのが、洗面台の場所を移動させたいといったケースです。
洗面台リフォームの注意点
洗面台を移動させるとなると、先ほどもお伝えしましたが給排水管を新たに接続し直す必要があります。そのため、移動距離が長くなるほど工事が難しくなり、工費も工期も膨らんでしまいます。特にマンションの場合は、管理規約もありますので自由に好きな場所に移動できるとは限らないので注意が必要です。
また、洗面化粧台よりも当然洗面台を選んだ方がリフォーム費は安く済みますが、実際使ってみると「収納がなく不便」「やっぱり鏡がないと困る」などの問題が出てくる可能性もあります。せっかくリフォームしたのに使いづらい洗面台になってしまっては意味がありませんよね。洗面台は正しく使用すれば10~15年は持ちますので、できるだけ耐用年数まで使うためにもリフォームの際は費用だけでなく必要な機能を削らないよう選ぶことが大切です。
TOTOのおすすめ洗面台
洗面台リフォームで選ばれる「TOTO」のおすすめ製品をご紹介します。TOTOはトイレのメーカーとしても老舗で有名ですが、洗面台に関しても使いやすさや清潔性に優れたものを多数販売しています。洗面ボウルが広々としており、手洗いや歯磨きだけでなく衣服の浸け置きもできる洗面化粧台が人気です。また、洗面ボウルのつなぎ目や段差が少なく掃除がしやすい・排水口のヘアキャッチャーに溜まる髪の毛ゴミが捨てやすいなどの工夫もされているのが嬉しいポイントですね。
洗面化粧台で人気なのは、「オクターブ」「サクア」の2シリーズです。配水管の配置構造を見直すことで、洗面ボウル下の収納スペースも広々としています。引き出して使える水栓はシャワーも出ますので、洗顔だけでなく洗髪もできる便利さがおすすめです。
リクシルのおすすめ洗面台
続いてもう1社水回りで人気のメーカー「リクシル」の洗面台にも注目してみましょう。リクシルも、清潔性や掃除のしやすさにこだわっている点はTOTOと同じですが、独自の機能として「即湯水栓」というものがあります。特に冬場は温水で洗顔するために、水がお湯に変わるまで出しっぱなしにしているという人も多いのではないでしょうか。ところがリクシルの水栓はすぐにお湯が出るよう工夫されていますので、節水効果抜群なのです。忙しい朝にもストレスなく洗面台を使えるのは大きなメリットと言えるでしょう。
リクシルの一押し洗面化粧台は「L.C」「ピアラ」です。どちらも洗面ボウルが広く、収納力も優れており非常に使いやすい機能的な製品です。
オプションでさらに使いやすく
洗面台ではなく洗面化粧台をご紹介しましたが、実際洗面化粧台はどんどん新製品が出るのに対し、洗面台のようなシンプルな造りのタイプは選ぶ人が少ないこともあり、特化した機能もほとんどありません。洗面化粧台を選べば、毎日の身支度は問題なく行えるといえますが、さらにオプションを追加することでより使いやすいものにすることも可能です。
リフォームの際には標準装備に加えてどのようなオプションがあるのかチェックしておきましょう。ただし、当然オプションを追加するごとに費用もかかりますので、本当に必要な機能のみを選ぶようにしておくことをおすすめします。
洗面台を増設する場合
洗面台はサブ的な役割として設置するという選択肢もあります。メインで使うものは、収納力などの機能が備わった洗面化粧台にリフォームし、水を使いたい場面の多い場所に小さな洗面台を増設するリフォームも可能です。例えば玄関から入ってすぐのスペースに洗面台を設置することで、子どもがすぐに手を洗えるようにする、部屋をアトリエにする場合に水をすぐ使えるよう洗面台を設置するなどといったケースです。
もちろん給排水管の問題がありますので慎重に考える必要がありますが、家族の生活動線を考えた時に必要と判断して増設するのは有意義なことでしょう。洗面台のタイプも様々なので、使い方に応じて選び分けて下さいね。
まとめ
洗面台と洗面化粧台の違いや、使い分けについてご説明してきました。リフォームする前に、洗面台をどのような目的で使いたいのか、現在の洗面台で使いづらい点を整理しておきましょう。どんな洗面台を選ぶのか、また増設や移動が必要かという点に関しても、目的や動線を考えて判断すれば失敗しにくいです。長く快適に使うためにも、家族でよく話し合って選んで下さいね。