リフォームを検討していて見積もりを取ると、その見積書に「諸経費」という項目があります。この「諸経費」について、何にかかる費用なんだろうと気になる人もいれば、特に気にせず流している人もいるのではないでしょうか。今回は、リフォームの際に発生する「諸経費」に注目してみましょう。諸経費の相場や内訳はどうなっているのか解説していきます。
リフォームの諸経費とは?
リフォームに伴う諸経費に関しては、非常にあいまいなところがあります。工事に必要な製品本体や塗料・床材などの素材や材料、足場や養生、工事のための人件費などはわかりやすいですが、直接リフォームとは関係のないところで発生している費用も、リフォーム会社の場合はリフォーム費用に含めなければ経営ができません。そういった工事と直接関係のない事務所運営のための費用や書類作成費、現場への交通費などの費用をひっくるめて諸経費として計上しているのです。
そして、見積書による諸経費の表し方も会社によって変わってきます。「諸経費」とだけ書かれてある場合もあれば、「現場管理費及び諸経費」「廃材処分費及び諸経費」など他の費用と合算されている場合など様々なため、パッと見ただけではわかりづらいのです。
諸経費の相場ってどうなってるの?
諸経費とは工事と直接関係のない不明確な費用のため、その相場もいくらと提示できるものではありません。そもそも、リフォームの内容もトイレ工事から家全体の修復など規模が様々なので、かかる費用にも大きな幅がありますよね。そのリフォーム自体の費用の大きさにより、諸経費も変わってくるのが普通です。
というのも、どの業者もリフォーム費用の何%かという計算で諸経費の額を計算しているため、一律いくらということではないのです。相場としては、リフォーム費用の8~25%ほどを諸経費としていることが多いようですね。リフォーム費用が高いほど低めの割合、安いほど高めの割合で計算するリフォーム会社が多く、依頼する会社を選ぶ際には諸経費の安さだけでなくリフォーム費用全体のバランスを見て判断するのがいいと考えられています。
諸経費の内訳をチェック
具体的に、諸経費にはどんなものが含まれているのか知りたいという人もいるのではないでしょうか。不明確な費用を疑問を抱えたまま支払うのに抵抗を感じるのは当然のことです。諸経費の内訳は、先ほども触れましたが工事とは直接関係のないリフォーム会社の運営費用や工事の職人さん以外のスタッフの人件費などが含まれます。
例えば事務所の光熱費や賃料、現場調査スタッフの交通費、書類作成に伴う費用、車両の維持費、駐車場代など。いずれも直接リフォームとは関係ない費用に感じられますが、リフォームを行うための会社を経営するうえで必要な費用ということで、リフォーム費から賄っているのです。リフォームする際には見えないところでお金がかかっているということを理解しておくことが必要なのですね。
諸経費は値引きされる可能性も
それでも、諸経費に関して疑問があるなら、リフォーム会社に遠慮なく尋ねてみましょう。諸経費も含め納得してから契約するのが望ましいです。諸経費について、顧客から問われたときにきちんと説明できるリフォーム会社であることも、信頼できるかどうかの判断基準になります。中には、リフォーム費を安く宣伝しておきながら、相場をはるかに超えた割高な諸経費を計上して請求する悪徳業者もいるので、注意が必要です。
諸経費について相談した結果、値引きしてくれたというケースも見られます。不明確な内容の費用のため、比較的値引きがしやすい部分でもあるようです。諸経費が相場よりも高いと感じたら、交渉する価値はあるかもしれませんね。
リフォーム費用は相見積もり必須
リフォーム費用は、諸経費も含めリフォーム会社によって差が出ます。同じ内容でも数十万の幅が発生する場合もありますので、リフォームを検討する際には3~4社程度から相見積もりを取るようにしましょう。その際、諸経費をチェックすることで適正価格がだいたいわかるはずです。
先ほどもお伝えしましたが、高すぎる・安すぎるといったケースを除いては、基本的には全体の費用とのバランスをチェックすることが大切です。8~25%に収まる諸経費の場合は、まず心配ありませんが、30%を超えるような場合は必ずリフォーム会社に説明を求めて下さい。諸経費が高くても、その内容に関して、納得できる説明があれば安心できるのではないでしょうか。相見積もりを取った際には、説明をしっかりしてくれる会社を選ぶことをおすすめします。
まとめ
リフォーム費の謎になりがちな「諸経費」についてご説明してきました。自分ですべてを手配して自分の手で行うリフォームと違って、業者に一から依頼するリフォームは、何かとお金がかかるということです。そういうわかりづらい費用が存在するということをまずは知ることが大切。あとから疑問を抱くのではなく、事前に把握することで誰もが安心してリフォームできることを願います。