水回りのリフォームなどを行うことで、条件によっては補助金を受給できたり減税されたりする可能性があります。補助金では現金の支給が行われ、減税では実際に納めている税金から控除されるため、リフォーム費の負担を軽減する効果があります。それらの優遇措置に加え、新たに「次世代住宅ポイント制度」というものが設けられたことをご存知でしょうか。どのような制度なのかご説明していきます。
次世代住宅ポイント制度とは
次世代住宅ポイント制度というものを聞いたことがないという人も多いのではないでしょうか。それもそのはず、消費税率8%・10%へのアップに備え設けられた比較的新しい制度なのです。次世代住宅とは、一定の省エネ性・耐震性・バリアフリー性能などを満たす住宅や家事負担の軽減に資する住宅を指します。
補助金制度や減税を受けられる住宅の条件にも省エネや耐震・バリアフリーに関しては定められていましたが、新たに「家事負担の軽減に資する」という内容が加わっている点が次世代住宅ならではという感じですね。そして、「ポイント制度」と名付けられているように、支給されるのが現金ではなくポイントである点も特徴的です。支給されたポイントは、様々な商品と交換できます。
リフォームも対象に
一定の条件を満たす住宅を新築した場合だけでなく、リフォームによりそのような性能を備えた住宅を得た場合にも、次世代住宅ポイント制度は利用することができます。対象住宅のタイプとしては戸建て・集合住宅問わずすべての住宅が該当し、業者に工事を依頼・発注して行うリフォームが対象となります。個人・法人は問われませんし、マンション等、管理組合が実施するリフォームも含まれます。注意したいのは、工事前後と工事中の写真を撮ることが必須となる点です。
対象となる工事は「開口部の断熱改修」「外壁、屋根・天井または床の断熱改修」「エコ住宅設備の設置」「バリアフリー改修」「耐震改修」「家事負担軽減に資する設備の設置」「リフォーム瑕疵保険への加入」「インスペクションの実施」「若者・子育て世帯が既存住宅を購入して行う一定規模以上のリフォーム」、以上9つのうちいずれかに当てはまるものと定められています。
ポイント支給の対象となる製品とは
次世代住宅ポイント制度を利用するためには、制度の対象となる製品を使用してリフォームを行う必要があります。「対象となる製品」というのは、次世代住宅ポイント事務局に登録申請を行い審査を受け、基準を満たした建材・設備のことです。つまり、次世代住宅ポイントの対象となる建材や設備は事前にメーカーにより登録されているものということになります。
窓やガラス、ドア、断熱材などの他、節水型トイレやソーラーパネル、節湯水栓など様々なものが該当します。浴室乾燥機やビルトイン食洗器など家事負担軽減に資する設備の設置なども含まれます。ポイント支給の対象になる製品を利用した方がお得ということで、登録により製品の売れ行きも上がることが考えられるため、メーカー側にもメリットがあることから多くの製品が登録されています。
ポイントで交換できる商品とは
ポイントが支給されると、それを利用し様々な商品と交換できるというのが次世代住宅ポイント制度ならではの特徴です。気になるのがどのような商品と交換できるのかという点ですが、かなりバリエーション豊富となっています。家電やインテリア商品、防災用品や介護用品などリフォーム後の住宅と合わせて有効に使えそうなアイテムの他、食品や嗜好品、ファッション小物、工芸品、子ども用の玩具など非常にたくさんの商品から選ぶことができるのです。
リフォームの内容により支給されるポイント数も異なり、交換できる商品にもポイント数が定められていますので、所有するポイント数に合わせて交換できる商品も限られてきます。それでもかなり広い範囲での商品から選べるのは魅力的といえるでしょう。
申請方法は2種類
次世代住宅ポイント制度は、補助金制度や減税措置などと同様に申請が必要です。何もせずにいると申請期間が過ぎてしまい、ポイントを支給されることもありませんのでしっかりチェックしておきましょう。リフォームの場合も新築の場合も申請の方法は二通りあります。窓口に書類を持参し直接申請する方法と、書類を揃えて郵送する方法です。
次世代住宅ポイントの申請窓口は全国にあり、ホームページから最寄りの窓口を検索することができます。ちなみに直接申請する場合は事前に電話連絡することが求められています。指定された私書箱に書類をまとめて郵送することもできますが、こちらも郵送に関するルールが細かく定められていますので事前にチェックしておきましょう。
申請のタイミング
次世代住宅ポイントを受給する際には、申請期間をチェックしておく必要があります。期間が定められているだけでなく、リフォームの内容や対象者の条件によって申請のタイミングが工事前だったり工事後だったりと異なる点にも注意が必要です。
一般的な住宅リフォームの場合は基本的に工事完了後の申請となります。工事完了前に申請するケースとしては、工事費が1000万円を超えるリフォームの場合やマンションの管理組合が行う大規模なリフォームなどが該当します。どの申請タイプに該当するかわからない場合は、次世代住宅ポイント制度のホームページで確認することができます。
申請の仕方
二つの申請方法があることをお伝えしましたが、申請のためには書類の準備が必要です。ポイント発行申請書は次世代住宅ポイント制度のホームページからダウンロードできます。他にもリフォーム工事証明書や工事請負契約書、住民票など様々な書類を用意しなければなりません。
窓口申請の場合は書類を持参しその場で確認してもらえます。時間はかかりますが不備などがある場合もその場でわかるというメリットがあります。郵送の場合、不備があった際には連絡と指示を行うとホームページに記載されています。いずれにしても、申請前には指定された書類をもれなく準備し確認をしっかりと行うことが大切です。申請期限もありますので、ギリギリにならないよう余裕を持って行動しましょう。
詳細はHPをチェックしよう
現金支給や減税ではありませんが、支給されたポイントで様々な魅力的な商品と交換できる次世代住宅ポイント制度。支給される条件に該当する可能性もありますので、今後リフォームを行う予定がある場合は事前に確認しておくことをおすすめします。ここでは次世代住宅ポイント制度の概要をお伝えしてきました。ご自身がリフォームする内容が該当するのかということを含め、詳細に関してはケースごとに細かくチェックすることが必要です。
ポイント支給対象のリフォーム内容や建材などの製品などの詳細は、次世代住宅ポイント制度のホームページで確認することができます。申請方法や準備すべき書類の内容に関しても詳しく掲載されていますので、リフォーム予定のある方は見逃さないようチェックしておきましょう。
まとめ
次世代住宅ポイント制度に関してご説明してきました。リフォーム内容や対象者により受けられるポイント数は変わってきますが、利用できる可能性があるかどうかという点を含め、見逃さないことが重要です。交換できる商品も今後追加されさらに充実した内容になることが期待されます。ぜひホームページをチェックしてみて下さい。